科学技術交流財団広報誌に「IoTパラソル」が掲載

科学技術交流ニュース2023年夏季号

科学技術交流財団の広報誌に「IoTパラソル」が掲載_2

産学連携プロジェクト「店舗推薦システムを搭載したIoTパラソル」

公益財団法人科学技術交流財団が発行する2023年夏季号 科学技術交流ニュースへ、丸八テント商会がコア企業として参画している愛知工科大学・合資会社オークリエイトとの産学連携プロジェクト「店舗推薦システムを搭載したIoTパラソル」の取り組みや実証実験の内容が掲載されました。

公益財団法人科学技術交流財団は、産業活動の発展と生活の質の向上に寄与することを目的として、幅広い研究者・技術者等の交流を基盤とした産・学・行政の連携と協力により、愛知県地域の科学技術研究を活性化させる様々な取り組みを行っています。

「店舗推薦システムを搭載したIoTパラソル」開発技術概要

科学技術交流財団の広報誌に「IoTパラソル」が掲載

実用化に向け、大須商店街にて試作品の動作検証を実施

今回開発したIoTパラソルは、都市空間をパラソルでリデザインし、快適かつわくわくする空間の提供を目的としています。商店街のアパレルショップの売り上げ向上や、来訪者へのショップレコメンドを行うため、開発したアルゴリズムを組み込み店舗推奨システムの実用化を目指しました。

その実現のため、商店街休憩スペースに配置する設備として、店舗推奨システムを組み込んだIoTパラソルを弊社主導で試作。商店街と連携し「店舗推奨システム」の運用に必要な各種データ収集や、動作検証を行いました。

システム開発にはファッションアプリWEARのスタイルデータを活用

店舗推奨システムの構築には、ファッションコーディネートサイト「WEAR」から、スタイルの認識をするための画像を抽出し、画像処理を行いました。実現化のため、AIに推薦する店舗データと、来場者のファッションスタイルデータを学習させています。

商店街で使いやすい、省スペースな「半円パラソル」

弊社主導で開発したパラソルは、屋外空間での常設を踏まえ、持ち運びが簡単かつ風速10mに耐えうるフレーム。鉄骨部分は耐久性がより強い亜鉛メッキを用いました。屋根はハンドルを回して開閉ができ、半円型で壁付けできる省スペースな「半円パラソル」としました。

実証実験では約70%が利用してみたいと回答

推薦内容やシステム調査を行うため、大須商店街の協力店舗様前で実証実験を行い、40名の方に体験してもらいアンケート調査を実施。すると、ファッション推薦のシステムを利用してみたいと回答した人が70%、店舗推薦システムを利用してみたいと回答した人が73%という結果が得られました。
利用者視点では魅力のあるシステムが実現できており、興味関心を得られていることが分かりました。



今後の取り組みとしては、今回開発したIoTパラソルをアウトレットや大型商業施設に設置することを想定し、さらなる実現化に向けて技術の改良を進めていきます。
なお広報誌は、科学技術交流財団の電子ブックページからご覧いただけます。
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