BRUTUSに「ぎふメディアコスモス」が掲載

2022年10月20日発行 BRUTUS「建築を楽しむ教科書」

2022年10月20日発行_BRUTUS_表紙

「BRUTUS」建築を楽しむ教科書へ、丸八テント商会の「形状記憶された特殊メッシュ素材(商品名:08メッシュ)」を使用し施工した、岐阜市立中央図書館 「みんなの森 ぎふメディアコスモス」のランプシェードが掲載されました。

みんなの森「 ぎふメディアコスモス」

設計:伊東豊雄建築設計事務所

2015年竣工。市立中央図書館や市民活動交流センターが入る複合文化施設。岐阜県岐阜市司町40-5 来館自由。図書貸出は岐阜県在住・在学・在勤者のみ。

2022年10月20日発行_BRUTUS_記事

人は動物的感覚で心地よい空間に集う。

例えば、爽やかな風が吹く木陰があれば、人は自然と集まってくる。伊東豊雄が考える溜まり場的建築は、そんな動物的感覚に働きかける空間だという。「形をつくるのではなく、空気や光を意識した建築を目指した」と伊東は語る。その意図をはっきりと感じられるのが、2015年に完成した複合文化施設(ぎふメディアコスモス)だ。

勉強に励む学生、幼い子供を連れた母親、読書好きの高齢者など、あらゆる年代が場を共有しているが、空間を仕切る壁はどこにもない。代わりにあるのは、天井から吊り下げられた「グローブ」と呼ばれるテントのような笠。フロアに11個吊されたこのグローブが、ゆるやかにコーナーを示している。

「最初に思い描いたのは 大きな家と小さな家 というイメージでした」と伊東。格子屋根が覆う空間を大きな家とするなら、グローブが小さな家にあたるという。外から館内に入ると、大きな家ではまだ屋外の延長線にあるような解放感があり、そこから小さな家に入ると、ようやく建物の中に入ったような親密な空気に包まれる。

BRUTUS特別編集『建築を楽しむ教科書』9月12日に発売