テント技術の豆知識【近代的なテント「膜構造」】

近代的なテント「膜構造」は、アメリカとドイツで始まった。
(1)空気膜構造
 アメリカのコーネル航空研究所で研究を続けていたウォルター・バード(1912年生)が、第2次世界大戦直後の1946年に、軟質(空気膜構造)レーダー・ドームを完成させた。
空気膜構造のドームの性能は抜群で電波透過が最大、電波錯乱が最小、重量が最小という特長を備えている。
 ウォルター・バードは研究所を退所し、1955年ニューヨーク州バッファローにバードエアー・ストラクチュアーズ社を設立し、空気膜構造の軍用ドームを設計・製造・施工した。
民間用の膜構造も手掛けるようになり、やがて世界で初めて四フッ化エチレン樹脂被覆膜材料の膜構造も手掛けた。
(2)サスペンション膜構造
 サスペンション膜構造は、第2次世界大戦後にドイツのシュツットガルト大学に軽量構造研究所を設立したフライ・オットー(1925年生)が研究を始め、これに関する書籍の出版や講演、研究所に集まる世界各国からの研究員などを通じて自分の理論を世界中に広めた。
 1955年カッセルでのガーデン・ショウ、1957年ベルリンでのインター・バウ博覧会、1957年ケルン公園での踊る噴水上のテント、そして1964年スイス・ローザンヌでのスイス国内博覧会と、HP曲面(双曲放物面)を中心とした美しいテントの数々を実現させた。
ちなみに当時の膜材料は綿布であった。
 1967年にはカナダ・モントリオール万国博でのザイルネット併用の西ドイツ館を手がけるが、このとき膜材料はポリエステル繊維布に塩化ビニール被覆をしたものになった。
(引用元:http://www.tent.or.jp/memberhtml/techbook/tento-01-01-01-04.htm)