防炎加工と不燃性能について
火災時の安全面を考慮したテント素材として、『防炎』と『不燃』という
言葉を耳にします。この二つの性能の違いについて説明します。
■防炎加工
防炎とは「燃えにくい」という性能を示す用語です。
仮に着火しても自己消火性があり、際限なく燃え広がらないことを意味し、
炎が当たった部分だけ焼け落ち、その周りは黒く焦げて鎮火します。
-ほとんどのテント生地は防炎加工が施されています。
■不燃性能
不燃とは「炎を加えても燃えない」ではなく、あくまで「燃え抜けない」
という解釈です。テント地の基布をガラス繊維で作り、その表裏面を
塩ビ樹脂でコーティングしたもので火事の際は塩ビ樹脂の部分は
燃え落ちて、ガラス繊維で出来た基布だけが残ります。
-テント倉庫、工場の間仕切りなどに適しています。
-折り曲げに弱いので装飾用としては不向きです。
◆不燃認定材料とは
建築基準法では、火災に備えて、さまざまな規定を定めています。
その中のひとつが防耐火材料についての規定です。
防耐火材料とは、不燃材料・準不燃材料・難燃材料を指します。
これらには、建築物の規模、用途、場所などに応じて、細分化された
使用規定があります。その不燃・準不燃・難燃材料については、国が
定める試験機関において厳密な試験が行われ、その後、国土交通大臣が
認定することになっています。
この認定を受けていない材料は、法的規制のある部位への使用ができません。